ごんぎつね

ひとりぼっちの子狐「ごん」は、その淋しさをまぎらわすため、いたずらを重ねていました。

 ある日「ごん」は兵十のとったうなぎを盗みます。しかしその後、「ごん」は兵十の病気のお母さんが亡くなった事を知り、あのうなぎは兵十が病気のお母さんに食べさせるためにとったのではと考え、大変苦しみます。

 おわびに何度も山のきのこや栗を持っていきます。けれども兵十には「ごん」の気持ちが通じません。ある日兵十は「ごん」の姿を見つけて火縄銃で撃ってしてしまいました。「ごん、お前だったのか。」兵十はごんを撃ってからやっと気づきました。

作品紹介
南吉は幼くして母を亡くし、やがて養子に出され、余りの淋しさに5ヶ月足らずで家に帰っています。この事が人と分かり合いたいという願いをテーマにした作品を生み出しました。
現実には死という悲劇ではじめて通じ合うという、皮肉や愚かさを南吉はみごとに芸術に結晶させたともいえます。
「ごん狐」 は南吉17歳の作品で「赤い鳥」に投稿、入選し昭和7年1月号に掲載されました。
郷土岩滑を舞台にして、六地蔵や彼岸花の咲く道を描き、実在のモデルを配し、狐の伝承や中山城の伝説を取り入れて構成されています。
そののどかな風景は、今、人々の郷愁をみたしてくれます。